題字 「慶應商学部異分野インゼミ研究報告会」
2011年度

ホビー製品購買を巡る社会的相互作用


・ 四分野インゼミ研究報告会とは
・ 小野ゼミにとっての位置付け
・ 2011年度の参加ゼミ
・ 2011年度の小野ゼミの研究テーマ
・ 活動経過報告
・ 当日のスケジュール
・ 発表会当日の模様
・ 研究を終えて


2011年度インゼミ研究報告会研究論文(全文ダウンロード)

(PDFファイル 971KB)



四分野インゼミ研究報告会とは



 小野先生の研究室の両どなりは、経営学の岡本先生と会計学の園田先生。 慶應義塾大学商学部を代表する3つの研究分野(経営・会計・商業)の、商学部を代表する3人の若手の先生方が、一箇所に集まっていらっしゃるのです。 そこで企画されたのが、3分野のゼミが三田祭研究の中間発表をしあう、このインゼミ研究報告会でした。 第1回は、小野ゼミ第2期生が幹事ゼミとなって、岡本ゼミと園田ゼミのほかに佐藤ゼミ(経営学)も加わった4ゼミで、大成功を収めました。

 その後、高橋美樹ゼミ(産業組織論・中小企業論)を迎えて、4分野(経営・会計・商業・経済産業)に拡大し、今口ゼミ(経営学)も加わって、この企画は毎年、大々的に開催されるようになりました。 また、当初は、三田祭前に三田祭論文の中間発表を行う企画でしたが、三田祭後の完成版を発表する企画へと変更されて内容がパワーアップし、また、会場も三田から日吉へと移されて、入ゼミ試験を控えた多数の2年生をオーディエンスに迎えるようになりました。

 商学部の4本柱とも言われる経営・会計・商業・経済産業のゼミが分野横断的に集まって恒常的に開かれる「四分野インゼミ研究報告会」は、他のゼミからも評価されるようになり、2009年には 「慶應義塾大学商学部教育メディア賞」 を受賞しました。 第10回大会を迎えた2011度は、小野ゼミの兄弟ゼミで新規開講ゼミの高田ゼミを新たに迎えて、より盛大に開かれます。



小野ゼミにとっての位置付け



 小野ゼミ生は、 ゼミの先輩が第1回報告会のホスト役を務めて成功を収めたことに対して、また、商業学(マーケティング論)分野を代表するゼミとして参加させていただけることに対して誇りを持ちつつ、下記の3つの目的のために、2002年度(第2期)以来、ゼミ休止期間を除いてずっと四異分野インゼミ研究報告会に参加しています。
3年次秋学期の共同研究プロジェクト(三田祭研究)の成果を他ゼミの先生・ゼミ生に評価いただけるよう、より高いモチベーションを持って、3年次春学期の学習成果の集大成たる論文を執筆する。
口頭研究発表の場として位置づけ、プレゼンテーション能力の向上を図る。
対外的な交流の場として位置づけ、ゼミの知名度やゼミ生の社会性の向上を図る。

 以前は、三田祭研究プロジェクトや関東十ゼミ討論会用研究プロジェクトの成果の口頭発表の機会として、「四分野インゼミ研究報告会」 での口頭発表は、いずれかの研究プロジェクト・チームによって兼務されてきましたが、昨年2007年(第5期)からは、独立した研究プロジェクト・チーム、通称 「インゼミ班」 が立ち上がり、他チームと同じく三田祭にてパネル発表を行うとともに、このチームがゼミを代表して 「商学部四分野インゼミ研究報告会」 にて口頭発表を行うことになりました。



2011年度の参加ゼミ



 園田智昭研究会
 小野晃典研究会
 岡本大輔研究会
 高橋美樹研究会 
(2011年度ホストゼミ)
 佐藤 和研究会
 今口忠政研究会
 高田英亮研究会

(2011年度報告順)


2011年度の小野ゼミの研究テーマ



ホビー製品購買を巡る社会的相互作用

 近年、オタクの愛好する製品が大衆化し、愛好度の異なる多様な種類のオタクが現れるようになった。 これらの多様なオタクの間、および、オタクと非オタクの間には、何らかの社会的相互作用があると考えられるが、このような社会的相互作用の存在を解明した実証研究は皆無である。 そこで本論は、この問題を解消すべく、小野(2010)の研究を踏まえつつ、アニメやアイドルグッズに代表されるホビー製品の購買行動を巡って多様化したオタクの間に存在する、複雑な社会的相互作用を描写した独自の因果モデルを構築したうえで、確認的因子分析および重回帰分析を行った。 その結果、社会的相互作用がホビー製品購買意図に及ぼす影響の度合は、各採用者カテゴリーでそれぞれ異なること、および、「オタク」 と他の採用者カテゴリーとの相互作用は観察されないものの、「マニア」 と 「ファン」、「ファン」 と 「ちょいオタ」にはそれぞれ上下関係が存在するということが見出された。


活動経過報告


活動経過概要
05月 生誕。
 ついに2011年度のインゼミチームが産声を上げた。4大論文チームで最多の女子3人と、料理と整理整頓をこよなく愛する男子、美脚が持ち味の男子によって構成されるインゼミチームは、例年になくフェミニンな仕上がりとなった。それも手伝ってか、安定感がありそう、と巷で話題になる。
05月 発進。
 手始めに論文テーマの選定に取り掛かる。論文をひたすら読み漁った結果、行き着いた終着点はなぜかオタク。どのように決まったのか、誰が言い出したのかも定かではないが、メンバーはオタクと心中する覚悟であった。さらに、小野先生がオタクに関する論文を執筆されていたことも発覚し、追い風が吹き始める。
07月 充電。
 のらりくらりとテストを乗り切った後、いよいよ本格的に論文執筆活動がスタート!と思いきや、既存研究を読まねば戦は出来ぬということで、ひとまず割り振られた論文を家でレビューしてくることに。これから始まる戦に向けて英気を養ったのであった。
08月 開戦。
 いよいよ本格的にグループワークを開始。論文執筆活動以外にも、ROCK IN JAPAN1日目に行ったり、サークルの合宿に参加したり、ROCK IN JAPAN2日目にも行ったり、うどんの国に帰省したり、ROCK IN JAPAN3日目にも行ったり、インターンをしたり、各々は夏休みを満喫した。中旬には論文の方向性も確定し一安心。しかし、これが破綻を迎えることになろうとは、このとき誰一人知る由もなかった…。
09月 多難。
 夏合宿での初の中間発表を間近に控えた、とある金曜日に悲劇は起きた。問題意識の不明瞭さにより、抜本的な方向転換が不可避となってしまったのである。あの日に食べたケンタッキーの絶望の味を僕たちは忘れない。急造の仮説で挑んだ夏合宿では、先輩方から鋭いご指摘を受け、ゴールは遠のくばかり…。しかし、小野先生から頂いた「いい感じ。びっくりした。」という予想外のお言葉は、まさしく一筋の光であった。なお、秋山がホビー消費者と呼ばれ始めたのはこの時期からである。
10月 巡礼。
 論文の方向性と仮説が無事に固まり、分析作業へ。実証分析を行った既存研究はほぼ皆無であり、プレアンケートを取らねばどうなるか分からぬということで、大量の質問票を携えて聖地・秋葉原に向かう。苦戦を強いられる男子勢をよそに、女子勢がスイスイとサンプルを獲得していく様を目の当たりにし、女子大生ブランドの威力を思い知ったのであった。
11月 加速。
積み重ねてきた泥臭い努力が結実を迎える霜月。年に一度の祭典・三田祭に向けて、インゼミチームはトップギアに入った。9期生のいろんな思いが詰まり過ぎている三田論冊子を手にしたとき、そして、パネル展示で自分たちの研究に耳を傾けてくれる人の存在を感じたときは、まさに感無量であった。ここまで辿り着いたならば、さぁ、残す関門はあとひとつ!
12月 決戦。
 本番のつもりで挑んだ、報告会2日前の本ゼミ。これまでいただいたフィードバックをもとに、ひたすら改良に改良を加え続けた発表内容は、なかなか良い感じであった。インゼミチームとして本ゼミで発表することはもうないのか…としみじみしつつも、有終の美を飾るべく、残された僅かな時間も発表内容のさらなる改良に充てるのであった。

発表会当日のスケジュール



報告会日時: 2011年12月3日(土) 12:00〜17:45
報告会会場: 日吉キャンパス J29教室
懇親会会場: 日吉食堂棟2F
(報告会参加ゼミの先生方とゼミ生のみとなりますm(_._)m)

タイムテーブル:
印刷可能なタイムテーブル→
11:00  幹事・発表者 集合
11:45  全体 集合

小野ゼミ以外の論文には、パスワードがかかっています。
ゼミ生以外の方は、各ゼミの論文は各ゼミにご請求ください。↓
12:00  報告会開会の辞 (高橋先生)

12:15  園田智昭研究会 研究報告
       
指定討論者: 高田先生・今口ゼミ生・高橋ゼミ生

12:55  小野晃典研究会 研究報告
       
指定討論者: 今口先生・高田ゼミ生・佐藤ゼミ生

13:55  岡本大輔研究会 研究報告
       
指定討論者: 佐藤先生・園田ゼミ生・今口ゼミ生

14:30  休憩 (15分)

14:45  高橋美樹研究会 研究報告
       
指定討論者: 岡本先生・小野ゼミ生・高田ゼミ生

15:25  佐藤 和研究会 研究報告
       
指定討論者: 高橋先生・岡本ゼミ生・園田ゼミ生

16:00  休憩 (15分)

16:30  今口忠政研究会 研究報告
       
指定討論者: 園田先生・高橋ゼミ生・小野ゼミ生

17:10  高田英亮研究会 研究報告
       
指定討論者: 小野先生・佐藤ゼミ生・岡本ゼミ生

17:45  報告会閉会の辞 (今口先生)

17:50  終了 〜懇親会場へ移動

18:00  懇親会開会の辞 (高田先生)

18:10  歓談

20:00  懇親会閉会の辞 (岡本先生)



発表会当日の模様



 12月3日。 日吉キャンパス・J29教室にて四分野インゼミ研究報告会が行われた。 記念すべき10回目を迎える今年度は、新規開講した高田ゼミが新たに加わったことで、インゼミ報告会史上最大の規模での開催となった。 報告会に参加する7ゼミの先生・ゼミ生、そしてたくさん2年生が集まったこともあり、会場を見渡す限り、人、人、人。 これだけ素晴らしい環境で自分たちの研究内容をプレゼンできるとは!と、報告会開始前から感慨深かった。
 高橋先生の開会のお言葉によって報告会は幕を開けた。 小野ゼミの発表は2番目だったため、勝負の時はすぐに訪れた。 PM12:55。 これまで積み重ねてきたあらゆる努力は、これからの35分間のためにあったのだと考えると気合が入らない訳がない。 同時に、プレッシャーも感じてしまいそうであるが、万全の準備を進めてきた我々には、プレッシャーはおろか不安さえ何一つなかった。 論文執筆に対してはもちろんのこと、プレゼンの練習に対しても、並々ならぬ思いで注力してきたからだ。 サッカー日本代表の本田圭佑は 「『最高の準備』をしたいです。」 と事あるごとに言い放つが、彼の言葉の真意をこれほどまでに痛感したことはない。
 ハウリングを起こしそうなぐらい(起こしていた?)元気すぎる戸羽の声から始まった35分間は、まさに 「最高の準備」 の成果が出たと思う。ステージで仲間のプレゼンを聞いていると、何とも頼もしい仲間を得たものだなと、しみじみとした気持ちになった。 質疑応答の際には、オタクというテーマも手伝ってか、多くの質問やコメントをいただくことができた。 自分たちが必死に取り組んできたことに誰かが興味を持ってくれる、という歓びは筆舌に尽くしがたい。 実際に、フロアのホビー消費者 (※おそらく、「マニア」) とディスカッションできたため、このテーマは間違っていなかったと確信するだけでなく、商学部の 「実学の精神」 をほんの少しだけ分かったような気もする。
 手元のPCモニターやスクリーンを見ずにオーディエンスを見ながら話す。 話す内容を完全に頭に、体に染み込ませて発表する。質問には間髪入れずに答える。 配布資料には隅の隅まで気を配る。 これらを全て達成できていたのは小野ゼミだけだった。 また、これらを達成できるよう指導してくださる先生と先輩がいるのも、小野ゼミだけに違いない。 あぁ、小野ゼミに入って良かった。 そう感じながら、晴れやかにプレゼンを終えたのだった。
竹内

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やってきました、日吉キャンパス!
土曜なのに、満員の教室!
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戸羽ちゃんの大音量から始まります!
つづいて、毎ツ
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さらに、ちかちゃん!
そして、あっきゃん!
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パッション溢れる代表のタケ
緩急をつけた見事なプレゼン
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今口先生にコメントをいただきます
他ゼミ生からも。
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やりとげましたー!
高評価に和やかな表情!
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四大論文の最初のプレゼンをやりとげたインゼミチームの皆、先生と記念撮影!

以下、報告会後の懇親会の様子です!
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まろの舌?!
高田先生の乾杯とともに懇親が始まります!!!
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園田先生からの貴重なお話を聞いたりしましたが、
発表の疲れを、食べて癒したり、
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ビールビール!
やはり、論代の竹ちゃんは飲まないと!
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懇親会にはビールが欠かせません!
眼鏡も髪型もおそろいの兄弟も飲みます!
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みんなで記念撮影!そして、インゼミチームの皆さん、お疲れ様でした!

ノーマルサイズの写真はこちらの画像集からダウンロードできます。



研究を終えて


竹内亮介
 2011年12月22日、22:46、自宅。 半年間に及んだ論文執筆活動を、すべて此処に残すつもりで振り返ろう。 しかし、そう考えると6月から振り返るのではどうしても足りなくて、さらに半年の時間を巻き戻さなくてはならない。
 2010年12月4日、16:40、日吉キャンパスJ11教室。 以前から興味のあった小野ゼミの発表を見てみよう、と軽い気持ちで2年生の自分はインゼミ報告会へと向かった。 プレゼン、発表資料、研究内容、わかりやすく伝えようとする姿勢。 8期生の発表は、すべてにおいて圧倒的であり、入会志望は入会熱望へと変わっていった。 その勢いでゼミHPを眺めてみると、論文執筆活動なるものがゼミの売りであること、さらには、論文代表なる役職まで存在することを発見し、幼い頃から文章を書くことが好きだった自分は、これは天職に違いない!と二ヤリとしてしまった。 「小野ゼミに入会して、論文代表に就任して、報告会まで任務を遂行する」。 このとき、3段階にわたる壮大なミッションが立ち上がり、是が非でもこれを成功させねばならぬと決意したのであった。
 2011年4月7日、20:00過ぎ。 念願叶って小野ゼミに入会させていただくことになり、最初の関門を突破することができた。 しかし、これはほんの通過点に過ぎず、次はあのポジション獲得に照準を合わせる。 4-5月は役職決めに関して、「まだ迷ってるんだよね?」 とお茶を濁しながら、9期内で牽制し合うような空気が漂っていたが、自分の中にある選択肢は、論文代表or論文代表であったため、「論文代表になりたいんだよね?」 と胸の内を明かす作戦に出た。 この奇襲が功を奏したのかどうかは定かでないが、無事に論文代表になることができ、第二の壁を乗り越えたのと同時に、4人の大切な仲間がミッションに加わった。
 遂にラスボスに挑む権利を得たものの、本番はここからであった。 とりわけ、論文の方向性が定まっていなかった夏休みは辛かった、きつかった。 朝は決まって三田駅A3出口から、ファミリーマート芝5丁目店へ。 どう頑張っても集合の10時にはグル学に着けず、ばっちり15分遅刻。 そこから、進んでいるのか、戻っているのかさえもよく分からない議論を延々と続けて、気がつくと日は暮れていた。 誰一人として進むべき道も分からないまま、こんな日々を繰り返す。
 終わりはやって来るのか? というか、そもそも自分たちの研究に意味はあるのか? なんてことまで考え始めたある夏の日、TSUTAYAでレンタルCDの料金を支払う際、貯まりに貯まっていたTポイントに驚愕した。 いつの間にこんな大量のTポイントが…と思いを巡らすと、これはファミリーマート芝5丁目店に毎朝通ったことの産物だ!と理解した。 なんだかTポイントが唯一目に見える形で、夏休みの自分たちの努力を肯定してくれているように思えてきて、少しだけ気が晴れたことを覚えている。
 夏合宿以降は、Tポイントを除けば可視化されてこなかった努力が、少しずつ結実していった。 恐ろしく陳腐な表現だけれど、秋を迎える頃にはメンバー全員が成長していて、これまでなら出来なかったことが出来るようになり、気付けなかったことに気付けるようになっていた。 確実に前に進んでいくような感覚。 これも、夏休みにグル学で粘り強く、泥臭く議論に取り組み、考える癖が少しは身についたからに違いない。 分析作業も、本文執筆も、スライド作成も、プレゼン練習も、毎度苦労は絶えなかったが、5人で粘り強く、泥臭く取り組みさえすれば大丈夫だ、と思えるようになっていた。
 2011年12月3日、PM12:55、日吉キャンパスJ29教室。 はじまりの日から1年経ったこの日、大切な4人の仲間、そしてピンク色をした68枚のスライドへと姿を変えた研究と共に過ごした35分間は、この上なく幸福な時間であった。 「以上で小野晃典研究会の発表を終わります。 ありがとうございました。」 という言葉を自分の口から発し、オーディエンスに向かって深々と一礼したとき、長くて、辛くて、かけがえのない3つ目のミッションが幕を閉じた。
 2011年12月23日、00:53、自宅。振り返ると、人生出たとこ勝負の自分には珍しく、強い意志と明確な目標を持って1年を過ごしたものだなと思う。 3段階にわたる壮大なミッションも無事に終わり、大切な4人の仲間との出逢いという嬉しい誤算まであって、まさに至れり尽くせりといった具合である。
 ミッション完了から暫く時間が経過したが、燃え尽きた感は微塵もない。 どうやら新しい何かに向かって炎は燃え続けているようなので、これが消えぬうちに、次のミッションは何にしようかなんてことを考えてみたりしている。


秋山賢輔
 三田祭でのパネル展示、そして四分野インゼミ報告会が終わって数日が立つ。 終わるとすぐに就活の波に飲み込まれ、余韻に浸る暇もなかった。 しかし、インゼミメンバーと共に、考え、苦しみ、支え合った、充実した日々は、確かにそこにあった。
 論文チームを決める当初、僕はマケ論で論文を書くことを強く所望していた。 しかし、人数や役職等の関係で、僕を取り巻く論文チーム決めは少々難航していた。 マケ論代表の隆史や、ゼミ長のやえちゃん、そしてインゼミ代表のたけに、幾度か相談もした。 あるとき、たけはこんなことを言った。 「論文チームなんて、発表する場が違うだけで、やろうと思えばどんな論文だって書けるじゃん。 俺はお前がインゼミに入ってくれたら、いい論文が書けると思う。」 本人は、「こんなこと言ったか!?」 と90%言うだろうが、あいつは確かにこのような内容のことを言ったのだ。 何しろ、僕がインゼミで論文を書こうと決心させたのだから。
 インゼミでの論文執筆への一歩は厳しかった。 「オタク」 という大きなテーマはすぐに決まったものの、具体的に何を研究すれば良いのか、なかなか決まらない。 春合宿では、終始テーマについて考えていたのだが、はじめのフリーディスカッションに間に合わず延期。先輩たちの前で頭を下げたことを今でも覚えている。 オタクの購買行動、ブランド選択、情報発信、二次創作、様々なテーマ案が浮かんでは消えていった。 そして最終的に決まったのが、オタクの相互作用。 もともと、小野先生の論文を読むことから始まった 「オタク研究」。 最終的なテーマは、原点に帰るような形になったが、今となっては、オタクに関する様々な文献を読んできたからこそ、決まったテーマであるということができるだろう。
 テーマが決まると、更なる既存文献レビューに勤しみ、分析方法の決定、質問項目の考案、アンケートの回収を行った。 プレアンケートと称して、インゼミチームで秋葉原まで足を運び、街頭アンケートを行ったことは良い思い出の一つだ。 如何せんコミュ障が多いインゼミのアンケート回収は手間取ったが、とばちゃんの持ち前の明るさや、千賀の積極性にはとても助けられた。 ちなみに竹内は小中学生ばかりにアンケートをとっていた。(笑)
 そんなこんなで分析も終わり、論文も書き終わり、三田祭でのパネル発表も無事成功を収めることができた。 インゼミ報告会では、最後の最後までインゼミチームで頑張って練習したおかげで、あまり緊張せず発表することができた。 他のゼミ生や先生に発表することより何より、小野ゼミの本ゼミで発表する方が緊張を感じていたことは言うまでもない。 多くの方から賞賛の言葉をかけていただき、インゼミで論文を作り上げてきたことに対する誇りを感じることができた。
 最後になるが、このようなインゼミチームを最後まで見守り、ご指導下さった小野先生、本当にありがとうございました。 小野先生がいらっしゃらなければ、この論文は始まりもしませんでした。 また、様々なアドバイスをしていただいた、千葉さん、朴さんをはじめとした院生の方、荻野さん、黒沢さんをはじめとした8期の先輩方、違う論文を書けども支えあってきた9期生のみんな、本当にありがとうございました。 感謝の気持ちはいくら言っても足りません。
 そしてなにより、共に時を過ごし、苦しみ悩み抜いてきたインゼミのみんな。 俺は頼りなくて、役に立たないことが多かったと思うけど、みんなのおかげで、最後まで頑張り抜くことができた。 元気ハツラツなとばちゃん、仕事のできる千賀、オタク知識豊富なまいつ、そして安定感MAXのたけ、誰が抜けてもインゼミじゃない。 インゼミチームとして誇りが持てるのはみんながいたからだ。
 あのときの選択は間違っていなかった。 インゼミで良かった。 みんな、本当にありがとう。 そして、これからもよろしく!


小松千賀
 みんな、ありがとう。 インゼミチームにいれて、本当によかった。 直接だとなんか照れくさくて言えなかったけど、何よりも伝えたい言葉です。
 当初、特にメンバーにこだわりはなかったけど、「専門家だけじゃなく、その分野が専門じゃない人にも理解してほしい」。 そんな思いがあったから、私はマーケティングだけでなく、様々な分野の人に対して発表する機会があるインゼミチームに入ろうと決めた。 私の中では、論文完成した時ももちろんだけれど、なにより、インゼミ報告会の場が一番楽しく、達成感に満ち溢れていた。 自然と口から出てくる研究内容、発表中に感じるみんなの視線、時々起こる笑い声、活発な質疑の応酬… 「自分たちが本当に一生懸命研究してきたものを、自分の言葉で伝え、みんなに理解してもらう」、これが本当に実感できた。 この論文、このチームだからできたことだと思う。
 この論文、報告会ができるまで、色んなことがあった。 後記を書く今、色々なことが頭の中を巡っている。 時間を守る、振られたタスクはやってくる。 そんな良いところがある一方、受動的な人が多いという悪いところもよく活動中に垣間見えた。 誰も意見を言わない、グル学がシーンとなる、そして、議論が進まない。 そのせいで、フリディスが延期になってしまったこともあった。 あの優しい竹ちゃんが怒ったこともあったな。 分析結果の解釈を巡って何度も何度もレビューに立ち戻ったこと、三田祭期間中のパワポ作成追い込み、みんなで互いにアドバイスをしあったプレゼン練習。 すべてが懐かしい。 半年かけて1つの論文に5人みんなで本気で取り組むことなんてもうないだろう。 ここには書ききれないほど、学んだことがたくさんある。 こんな素晴らしい経験ができてよかった。
 竹ちゃん。 ずば抜けた能力だけじゃなく、精神的にも本当に竹ちゃんには支えでした。 おちゃらけてるけど、実は一番周りを見て気を配っていたと思います。 いつも頼ってばかりでごめんね、ありがとう。 あとは気が済むまで睡眠時間に当ててください。笑 あっきゃん。 SASとパワポという大きな仕事を受け持ってくれました。 そのすごさには脱帽です。 インゼミ1のしっかり者です。 戸羽。 戸羽がいるおかげでインゼミは活気づいた。 自分にも他人にも厳しいすごい人です。 インゼミが楽しかったのは戸羽のおかげ! まいつ。 まいつがいなかったらそもそもこの研究は生まれなかったかもしれません。笑 一番冷静で、客観的に捉えられてた。 一見妹のようだけど、お姉さん的存在!
 9期のみんな。 みんながいたから、頑張れました。 グル学を1部屋丸々占拠したのはいい思い出です。笑 ありがとう!
 大学院生の方々、8期生の方々。 本当にありがとうございました。 びっしりアドバイスを書いた紙を渡してくださったり、夜まで一緒に残って様々な視点を提示してくださったり、先輩方に何度も助けていただきました。
 小野先生。 半年間ご指導いただき、本当にありがとうございました。 論文の方向性に迷った時、論文執筆、報告会、最初から最後まで、親身にご指導していただきました。 小野ゼミで論文を書くことができ、本当によかったです。 今後とも、ご指導のほどよろしくお願いいたします。


毎川絢子
 12月3日、私たちインゼミチームの活動の幕が閉じました。 プレゼンが未だに苦手で、本番前インゼミチームの誰よりも緊張していたであろう私は、発表を無事終えた瞬間は寂しさを感じることもなく、ほっとした気持ちでいっぱいでした。 そして、この気持ちでいっぱいのまま懇親会、二次会を思う存分堪能しました。 帰り道、終電の南武線にひとりでゆられていると、インゼミ活動が終わってしまったことがじわじわと実感され出しました。 インゼミメンバー5人だけでグル学で議論をすることも、5人でスライドを和気藹々と作成することも、5人でプレゼン練習をすることもないのだと、じんわりと寂しさが広がりました。
 約半年間と言う長くも短いインゼミ活動は、フリーディスカッション延期という最悪の事件から始まりました。 皆がどんちゃん騒ぎをする春合宿2日目の飲み会中には、インゼミチームだけ徹夜で必死に翌日のフリーディスカッションについて議論をし、春合宿を終えて皆が三田キャンパスで解散した後も、インゼミチームは着の身着のままで秋山宅に向かい、最初で最後のインゼミ合宿をしたりもしました。 この様に、出だしは最悪だったもののオタクというぶれない軸があったことで、良くも悪くもテーマが大きく変わることもなく、こつこつと確実に論文活動を進めることができたと思います。 夏休みもしっかり予定を組んだり、秋学期以降も効率的に論文もパワーポイントも各々、担当部分を作成してから互いに添削したり、Skype会議をしたり、簡単ではあるもののスムーズにするための工夫を凝らしたこと、小さなことだけどこういったことが功を奏したのだと考えています。
 後記、というとしっかり書かねば!と気負ってしまい、なかなかうまく書けず、実は執筆している今、上記のこんな下手な文章を書くのにうんうん唸っていました。 論文執筆活動が終わり、思うことも感じることも、感謝の気持ちも、苦しかったことも多く感じているにも関わらず、感情的な部分が多く、なかなか言葉、ましてや文章に表すのは難しいことを実感しています。
 ということで、ここで一息おいてメンバーに対して感謝の気持ちを示したいと思います。
 まずは、インゼミ副代表のあっきゃん、インゼミチームで一緒になった当時は、しっかりものだなぁという印象でした。 しかし、インゼミ活動が始まり、夏休み頃にはなぜか既にいじられキャラになっていました。 いじられキャラになったものの、頼りになるのは変わりませんでした。 分析全体、パワーポイント作成、そしてdropboxの管理では本当にお世話になりました。 みんな大雑把な中、細かいことを率先してくれて本当にありがとう。 流れてしまったインゼミオールも実現させよう! これからも優しいあっきゃんでいてください。
 ちかちゃんは、私と一緒でオールができない体質なのに時間の使い方が上手な子というのが、インゼミメンバーになるまでの印象でした。 インゼミ活動を一緒にした今も、ビールがとても好きなことと、戸羽ちゃんとジャニーズの話で盛り上がったりしていたのは意外だったけど、印象は殆ど変らず、色々話を聴いてくれたりと、私にとってはお姉さん的存在でした。 ちかちゃん、本当にありがとう。
 戸羽ちゃんは、2年生の時からいつも元気でムードメーカーといった印象でした。 でも、それだけではなく、言いたいことはちゃんと言う、わからないことはその場で解決しようとする心構え、そして納得するまでぎっちり突き詰めるという見習うべき点ばかりであることが、一緒に活動していて良くわかりました。 2年生の時に一緒にグループワークをしていた頃は、まさか一緒に約半年かけて論文を書くとは思っていませんでした。 一緒にゼミ活動、そしてインゼミ活動ができて本当に楽しかったです。 戸羽ちゃん、ありがとう。
 そして、インゼミ代表たけちゃん、役職決め会議の時に色々話したときに、たけちゃんと論文活動がしたいなぁとぼんやりと思っていました。 インゼミ活動を始めてから、次から次へと素晴らしい頭脳や文才が露わになってきて、たけちゃんの凄さをひしひしと実感しました。 ちなみに、たけちゃんのギャグ線 (って言うのかな?) も個人的にツボで、その点においても尊敬しています。 たけちゃんには本当に感謝してもしきれません。

 こうして皆のことを振り返っていると、「インゼミメンバーで良かった」 と、本当に心からそう思います。 インゼミメンバーと共に、笑い、飲み、食べ、そして学ぶことができて私は本当に幸せでした。 皆と過ごした約半年間は本当に充実したものでした。 私の人生において、このひとつのことに集中して取り組んだ濃厚な約半年間の様な経験が今後、あと何回できるんでしょうか。 何回もできるかもしれないし、1回、もしかしたらもうできないかもしれません。 たとえ、今後何回あったとしても、初めてのこの経験を一生忘れることはないです。
 私はインゼミ活動の終わりをゴールにせず、スタートにしたいと思います。 この経験を糧に今後も自身を磨いていきます。
 最後になりましたが、小野先生をはじめとし、院生の方々、8期生の皆さま、同期の皆、インゼミ論文に昼夜問わず多くのアドバイスを、そして時には厳しいご指摘をくださり本当にありがとうございました。 今年度のインゼミ活動は幕を閉じましたが、私たち9期生はまだまだ走り続けますので、今後もご指導、ご鞭撻よろしくお願いいたします。

戸羽智美
 12月3日の四分野インゼミ報告会での発表を終えて、半年間続いてきたインゼミ活動に終わりを告げた。 報告会からしばらくの間は活動が終わったという実感はなかったが、毎日のように顔を合わせていたインゼミメンバーと会わなくなるにつれて、終わってしまったのだなと、少しずつ実感がわいてきた。 やりきったという達成感と、それまでの日常が変わる事への寂しさがあり何とも言えない感じである。
 何もできない私はどうすればよいのだろう。 みんなの足を引っ張るようなことだけはしたくない。 とりあえず頑張るだけだ。と思いインゼミ活動を始めた。 今思うと、その気持ちがあったからこそ今までやって来れたのだろう。 半年間も同じ仲間で活動してくると、思うことはたくさんありすぎて何を書いていいのかわからない。 仲間に腹を立てたこともあったし、自分が責任を果たせなかった時は仲間に申し訳なくて、悔しくて悔しくてたまらなかったこともあった。
 恥ずかしながら何も知らない私は、論文て何? 何のために論文を書くの? というところから始まった。 テーマを決める際、日常に疑問を覚えることのないつまらない私は、良いテーマを見つけることは出来なかった。 その後も、突拍子もないアイディアを出すこともできない私は何も出来ないまま論文は進んでしまった。 このままだとインゼミでの活動で、自分は何も貢献できないまま論文は完成してしまう。 それだけが怖かった。 何かしなければと思うのだけれども、何をしていいのかもわからない。 それがわかったとしても、何をするにも時間のかかる私は、みんなの後を追うことしかできなかった。 1人で書いたら1人の力しかないけど、5人で書いたら5人の力になる。しかし、私がいることにより4人の力にしかならない。 本当にチームのメンバーには申し訳ないと今でも思っている。
 今こうして半年間の活動を振り返ってみても、自分に何ができたのかはわからない。 しかし、インゼミでの活動は、こんなにも自分が出来ないことを発見でき、またその出来ないことが悔しくて、チームのメンバーに申し訳なくて、それが嫌で、少しでも自分の能力を向上させようと思えた。 自分を成長させるために小野ゼミに入った私にとって、インゼミでの活動は、なくてはならないものであった。
 最後に、インゼミの活動を共にしてきた竹内、秋山、小松、毎川に感謝の気持ちを述べて終わりたいと思う。
 代表竹内。 たけはどうしてそんなに出来男なのでしょう? インゼミの活動はたけなくしてはあり得なかったね。 それが私にとっては悔しいんだけどね。 うん、やっぱり悔しい。 でも本当に本当にどう表現すればいいのかわからないくらい感謝しています。 前にも言ったけどやっぱり竹が9期で一番頭がいいと思う! たぶん私の発言は何を言っているのかわからないことだらけだったと思うけど、そんな私の意見でさえも理解しようとしてくれて本当にありがとうございました。
 秋山。 まずは、ホビー消費者とか他にもひどいことばかりいってごめんなさい。 あっきゃんはインゼミの中で、いい意味でも悪い意味でも誰よりも女の子だったね。 その几帳面さが私には真似できない資料作成とかに活かされていたよね。 ありがとう。
 小松。 ちかとはこのインゼミで初めて活動したね。 ちかと私は結構似ているところがあるから一緒にグループワークをすることができて楽しかったよ。 ちかは、インゼミチームの中でも一番真面目な人間だと思う。 任された仕事はしっかりやってくるし、そんなちかに、私はいつも背中を押されていた気がします。 ありがとう。
 毎川。 まいつとは2年生の頃からの付き合いだね。 まさか小野ゼミで一緒になるとは思わなかったし、論文チームまでもが一緒になるとは思わなかったよ。 2年生のころからまいつの資料作成はすごいと思っていたけど、やっぱりすごかった。 そんなまいつは、文章を書く能力がない私をよくサポートしてくれたよね。 本当に助かりました。 ありがとう。
 インゼミチームのメンバーはみんな私の持っていないものを持っていました。それを発見するごとに、私は自分の無力さに悔しくなり、頑張ろうと思えたよ。 グループワークはこれだからいいよね。 このメンバーと一緒に論文を書くことが出来て本当によかった。 ありがとう。また、インゼミの論文を完成させることが出来たのも昼夜問わずに、熱心に指導して下さる先生や先輩方のおかげだと思っています。 本当にありがとうございました。

第9期 インゼミ・プロジェクト・メンバー:
竹内亮介 (代表)
秋山賢輔 (副代表)
小松千賀
毎川絢子
戸羽智美

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